[2026/02/02]

『引きこもりが街コンに参加した話Part1』


唐突ですが…


皆さんはどんな恋がしたいですか?


僕はですね、ハッキリとしたビジョンがありますよ。ビジョンっていうか、憧れ?


あのですね、夜、夢を見るわけです。その夢の中でですね、一人の女の子が出てくるんです。しかも毎晩。


「はじめまして」から始まって、徐々に親睦を深める二人。現実世界がどんなに辛くても、夢の中で毎晩その子に逢えるから、何とかやり過ごせる。


そんなある日ですよ。街を歩いていますとね、前から女の子が歩いてくるわけです。顔を見ると夢で逢ってるあの子!


唖然としていると、向こうもこっちに気づいて、向こうも向こうで驚いてる様子。


恐る恐る話しかけるわけです。


「あ、あの、毎晩夢の中で逢ってますよね?」


「え?あなたも?」


そうです。彼女も彼女で毎晩夢の中で僕に逢っていたわけです。


晴れて現実世界で巡り逢えた二人。自然と手と手を取り合った二人は夕日に向かってスキップしたのでした。ちゃんちゃん。


…みたいなのに憧れるんですよ!


※※※


僕はちょっと、こじらせてるのかもしれない。いや、ちょっとじゃないな。かなり。半分、病気。


そんな半分病気の僕を見かねて、友人が街コンに誘ってくれました。


街コン。何それ。何の略?街をあげての合コン?略して街コン?知らんけど。


要は、飲食店やら飲み屋やらの一室を貸し切って、そこに男女が集まって、あんなこと、こんなこと、ドラえもんみたいに、まー、「ご趣味は何ですか?」とかやるわけですよ。


※※※


引きこもりが街コンに参加する。そこで一つ、問題発生。僕はロクな洋服を持っていない。何かマシな服を買わないといけない。


というわけで、某さいたま市の某ショッピングモール、某コクーンシティにて服を買ってやりましたよ。13000円!僕はこんな高い服を買ったことがない。


勝ったな。勝った、と思った。確かに僕の顔は大阪の食い倒れ人形みたいだよ。髪型も天然パーマのカリフラワースタイルさ。でもね、13000円だよ?13000円の服を羽織ってれば、さすがに勝つでしょ。「勝ち確」ってやつだ。フッフフーン、ってな気分さ。


街コンが開かれるのは夜。某レストランの一室を貸し切って行われるようだ。


僕は期待と不安と13000円のジャケットを身にまとい、会場まで車を走らせた。


次回へ続く…