[2026/02/16]

『街コンに行った話Part2』


僕と友人は街コン会場に一番乗りだった。僕らの到着後、続々と参加者たちが部屋に入ってくる。


僕は男性参加者(つまりライバルたち)の顔を注意深く観察していた。King & Princeみたいなのはいない。おや?これはもしかすると、トムソーヤ似の俺でも勝負できるのかもしれない。期待に胸が膨らむ。


参加者たちが出揃い(男10人、女10人くらい)、皆、着席。ここでようやく乾杯、である。


ちなみに街コン参加費は男性が6000円前後。女性が数百円から1000円くらいが相場のようだ。


乾杯の後は、男性参加者と女性参加者が一対一で会話する。一人10分程度。これを全員分、一周する。


と、その前にプロフィールカードを書かされるんだけどさ、これがちょっと問題で。学歴とか年収も書かされるんだよ。学歴は仕方なく正直に書いたけど、年収はちょっと盛った。いや、かなり盛った。いや、盛大に盛った。


何はともあれ準備オーケー。戦いの始まりである。


※※※


一人目の女性、A子さんは可愛い系女子。乃木坂などの女性アイドルが好きらしい。一人目ということもあるし、想像の23倍可愛い子が出てきたもんだから、高橋の「対女の子言語障害」が発症する。


A子「はじめまして~」


高橋「いや~、良い天気ですね!」


…夜である。


A子「そ、そうですね(苦笑)。えーっと、高橋さんはどんな人が好みなんですか?年上と年下ならどっちが好きとかありますか?」


高橋「そ、そ、そうですね~、年上、結構好きかもですね~」


A子「え~、芸能人でいったら?」


高橋「ひ、ひ、ひ!」


A子「え?」


高橋「雛形あきこっ!!」


※※※


気を取り直して二人目である。二人目の女性は今度は綺麗系のB子さん。B子さんのプロフィールカードに目を通すと、趣味に「資産形成」とある。これがいわゆる意識高い系女子というやつか?


高橋「こんばんは。はじめまして~」


B子「ども」


高橋「いや~、プロフィールカードとか埋めるの大変で。年収まで書かされるんですね。ビックリですよ~」


B子「あのね、お兄さん」


高橋「はい?」


B子「お兄さんのこの年収じゃ、お話にならない」


高橋「へ?」


もう帰りたかった(笑)。帰って、ママンの胸で泣きたかった。


高橋「で、でもですね、これから頑張ろうと思ってて。あの、あれですよ。31才からの人生逆転劇ってやつです。あはははは…」


B子「あとね、お兄さん。お兄さんはもっとコミュニケーション能力を身につけた方が良いわね」


※※※


目の前が真っ暗になった。そして、その先の記憶がない。ごっそり抜けている。


気がつくと街コンは終わっていて、帰り際、スタッフの人に封筒を渡された。


何やら、この封筒には、女の子の連絡先が書かれたメッセージカードが入っているらしい。ただし、僕のことを「良い!」と思ってくれた女の子がいれば、の話である。そんな子がいるわけがない。


恐る恐る封筒の中を覗く。すると、なんと、一枚の紙切れが!


あんな無様な醜態をさらしたのに、そんな俺のことを気に入ってくれた女の子がいたのか!


嬉しさと感動で胸が熱くなる。勇気を出して街コンに参加してよかった。


震える手で、封筒の中から紙切れを取り出す。そこに書いてあったのは…


「次回も参加していただくと、参加費500円割引します」


500円割引クーポンだった。


帰宅後、封筒ごとビリビリに破いてやったのは言うまでもない。